葬儀社のパンフレットなどには「基本セット三〇万〜二〇〇万円」などとあるけれど、基本セットだけですむ葬儀はないと思ったほうがいいようだ。二〇〇三年の日本消費者連盟アンケートの平均額、三二八・六万円の内訳は以下の通り。?葬儀一式の費用(基本セット+オプション)……一五〇・四万円?飲食接待費(通夜ぶるまいと精進落としなど)……九万円?香典返し費(後日、会葬者に送る品物代)……九一万円?宗教者に支払う費用(寺へのお布施など)……七八・六万円?には棺や祭壇の豪華さによって松竹梅などのランクがある(多くの遺族は中庸をとって「竹」を選ぶというのがおもしろい)。「基本セット」と呼ばれているのは、この葬儀費用の中の一部(金額としては半分くらいの場合が多い)であり、ここに何か含まれるかは会社によって異なる。ただ「基本セット」は総費用を算出するときの目安にはなる。会葬者の数にもよるが、複数の見積書から私が計算してみた感じでは、基本セット+一〇〇万、または基本セットの約三倍(香典返しを入れれば四倍)が総費用の目安だろうか。?は通夜ぶるまい(通夜の席で出す寿司やオードブルなど)と精進落とし(火葬後に親族だけで囲む食卓)にかかる費用。会葬者の人数によって、これも数字は変わるけれども、人が集まる以上、ゼロというわけにいかないのは事実だろう。?が予想外に大きい金額であることに驚く。個人的にはこんなのをこそ廃止すべきだと思うが、現状では四十九日の忌明けに香典の半額程度の品物(二〇〇〇〜三〇〇〇円程度の海苔、茶など)を贈るのが通例。九一万円ということは三〇〇〇円×三〇〇人だろうか。そして、相場があってなきがごときなのが?。親族三〇人、会葬者七〇人、計一〇〇人程度の葬儀を想定している。祭壇は竹クラス。この例では良心的な価格に抑えられているため、相場では二〇〇万円くらいという。これに寺へのお布施を足した額が葬儀の総額となる。葬儀を請け負う業者には、葬儀社のほかに、冠婚葬祭互助会、JA(農協)、コープ(生協)などがある。一般の葬儀社よりもリーズナブルといわれるが、要は質とのかねあいだから、一概にはいえない。また、互助会の掛け金はいわゆる「基本セット」の分だけなので、満期になっても掛け金だけで葬儀は行えないのが現実であるもよう。コープ葬は組合員であるのが原則、JA葬は非組合員が利用できるところもある。が、これらも「基本セット」だけですまない点は同じ。葬儀の価格システムは、要するにどこでも同じなのである。
ウブガミは、嫁が姑に妊娠を告げた日から、その上地の神が来て忌明けの日まで妊婦と一緒にいるという。ウブガミと土地の神とはどうも同じものらしい。愛媛県北宇和地方では、オブノカミ、オブサマなどと名称はさまざまであった。小さな子どもが何かに驚いたとき、オブノカミサマが逃げられたから呼び戻す、などといった。松下石人著『三州奥郡産育風俗図絵』(一九三七年)によると、愛知県奥三河地方では五ヵ月目の帯祝いの日から小石二つをお膳の上にのせて家内に飾っていた。これをウブノカミサンを祀るという。この小石は取上げ婆さん(産婆)の家に伝わっていて、お産のたびごとに持ってきたものである。静岡県下では氏神や土地の神である地の神さんのところから拾ってくることもある。熊本県阿蘇地方でも、ウブサマは帯祝いの日から祀り始めた。安産するとすぐ産飯を炊き小さな美しい茶碗に山盛りにして、酒とともに供えたが、それに丸い石をわざわざそえた。
アメリカで『人を動かす』のベストセラーをもつデール・カーネギーは、人の名が「その人にとって、最も心地よい音」だと言っている。名前はその人のアイデンティティーだ。名前を呼ぶことは、その人を認め、関心を向けているということを示す。目上の人から「そこのきみ」と呼ばれるよりも「やあ○○くん」と呼ばれたらうれしく、士気も上がる。ビジネスの場でも、相手の名前を積極的に口に出そう。「こんにちは」から「○○さん、こんにちは」。「ありがとう」から「ありがとう、○○さん」。営業先に商品をアピールしたいとき、取引先から情報を引き出したいとき、相手の名前を話の中にはさみ込むだけで、話への関心度が違ってくる。マナーを守って気持ちよく仕事をしよう。