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受験期は子供から大人への脱皮期

現実には難しいことですが、平素から子供の尊敬する先輩、先生は誰なのか、子供の交友関係などを把握しておく必要があります。できれば、子供を介さなくとも、相談ができる関係ができているのが理想で、先輩や友人とは無理としても、学校、塾あるいは予備校の先生とは緊密に連絡を取り合う日ごろの努力が欠かせません。相談を受ける親の多くは、こうした努力を怠ったまま、子供とのコミュニケーション・ギャップに悩んでいます。子供の方も、受験期が子供から大人への脱皮期と重なり、複雑な心理状況にあります。高校生にみられる親への反抗心は、言い換えれば、親離れの表れ。その兆候を感じたら、大人扱いをすることです。いつまでも子ども扱いをし、「勉強、勉強」と追い立てるのは逆効果で、時には自主性を尊重し、見守ることも肝要です。多感期にある受験生は些細なことで、勉強のペースが乱れることが多々あり、これが受験を難しくさせているのです。その原因は、学校やクラブ活動など千差万別ですが、親子関係もかなりの部分を占めています。少子化社会の弊害なのでしょうか、子供にかける親の情熱が大きいあまりに、子供はそのプレッシャーに、もがき苦しむ。その悪循環から解放されるためにも、第三者に助言を求めてください。

大学合格実績の動向

最近気になっていることの一つに、「学校説明会にいろいろ行ったけど、どこも同じだった」ということを口にするお母さんが多いということがあります。確かに、学力低下が問題になり、また『新学習指導要領』が実施された二〇〇二年以降、各私立学校は公立との授業時間数の違い、大学合格実績の動向などについて話すことが多くなりました。また、「コミュニケーション能力の養成」「ボランティア体験」「田舎体験」「社会人の講演」……など、どこも似たようなことを取り入れています。ですから、似たように感じさせるのは、学校の責任でもあります。ですが、私か学校紹介を書く仕事を通じて感じたように、自分の価値観を持って話を聞けば、学校の違いはよくわかるものです。

学級編成は、家庭にも教育観にも関わる

「コース制」とひとくちに言っても学校によって違いが大きく、入学後は授業時間数から教材・講習まで別という学校もあれば、名称だけで実質的にはほとんど差がないという学校もあります。受験するにあたってはその学校の「コース制」はどのようなシステムなのか、また中高6年間をコースの優秀な同級生だちと共に競い合っていく環境で、わが子が伸びるタイプかどうか、また子どもにハードなカリキュラムをこなすだけの覚悟があるかどうかを、見極める必要があるでしょう。勉強の効率よりも刺激し合うことが重要です。一方、学校は予備校ではないのだから、ホームルーム自体はあくまで自然学級であるべきだという考えの学校もあります。学力差といっでも、教科によって得意、不得意があるのは当然で、それは教科ごとに習熟度別編成をすればいい、というやり方です。ホームルームは多様な生徒がいてこそお互いに刺激し合えるという部分があるので、こうした姿勢も大切です。このように学級編成は、家庭にも教育観にも関わる事柄なので十分に検討してください。


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